廃漁網再生プロジェクト
2024.06.5

こんにちは。広報担当正木です。

なんやら難しいタイトルですが、当館海に面しているホテルですし、お隣にはダイビングスクールがあって海のことには少々興味があります。

そこで、海洋環境の保全をすべく、稲取の漁師さんたちに協力してもらい、使わなくなった網を回収してもらってその網を再生して製品化しようとしています。

それがずばり!「廃漁網再生プロジェクト」です。

ゴーストギア問題に向き合う

ゴーストギアとは、漁網やロープ、釣り糸などのプラスチック製の漁具が流出したもので、海鳥やウミガメ、海棲ほ乳類など多くの生きものが犠牲になっています。

この海洋プラスティック問題は世界中で問題視されています。

この近隣でも某国が海に流してしまったと思われる網が漁の途中で引っかかったり、船のスクリューに絡まって船が故障したなんてケースも度々報告されています。

少しでも海洋流出を防ごうということで立ち上がったのが、ダイビング教育機関PADIジャパンと三井物産ケミカル、そして海洋プラスチックを製品化を目指すのがモリトアパレル。

地元の漁師さんやダイバーさんにも協力してもらってこのサイクルを実現化していこうというところです。

ナイロンを再生すべく・・・

この廃漁網、稲取のキンメ漁の網は使い捨てであるところに目をつけ、この網を再生すべく漁協と交渉。

猟師さんたちも網は使い捨てで廃棄処分にするのに費用もかかる。だったら回収して廃棄コストも下がって、再生できて商品化できればWinWinの関係になれるのでは?

金具の除去の問題

稲取のキンメ漁はたてなわ釣りという漁法で獲ります。 この漁法は、1本の幹縄に釣針のついた枝縄を50本つけて、海中300~800mへ縦に幹縄を沈めて釣る方法です。

つまり、針やサルカンと呼ばれる金属がついています。

この金属を除去する作業が大変で、猟師さんたちはそんなことをしてたら漁に出られなくなってしまいます。

そこで今回は、志の高い同志社大学の学生さん、稲取海スクールのダイバーさんたちにご参加いただき針などのナイロン以外のものを除去する作業を行っていただきました。

意外にも無心になれて楽しい・・・(私感)

集めた廃漁網は?

上から順番の過程で糸になります
この糸を使って、服、バッグ、ポーチなどなどに製品化されていくのです。

ランドセルなどもこれで作れば軽いし、子どもの負担も軽減できそうですね!